鹿児島本線

 鹿児島本線(かごしま-ほんせん)は、北九州市門司区に位置する門司港駅を起点に、福岡県・佐賀県・熊本県・鹿児島県を経て、鹿児島市の鹿児島駅とを結ぶ鉄道路線。八代駅と川内駅が九州新幹線開業に伴って、第3セクターに経営分離されたため、該当区間が分断されている。

 九州島の中心部分を通る事実上の幹線だが、地域によって輸送形態が異なり、福岡・北九州都市圏では通勤時間帯を中心に過密状態になる一方、それ以外では時間帯を問わずに本数が減らされるなどまちまちである。

スペック情報

鹿児島本線おおまかマップ


鹿児島本線おおまかマップ

鹿児島本線を走る車両

優等列車

普通列車

 このほか、肥薩おれんじ鉄道の気動車も鹿児島本線の一部に乗り入れる。

駅舎訪問

[JA] 門司港―折尾(北九州市内)

[JA] 折尾―博多(北九州・福岡都市圏・福岡市内)

[JB] 博多―鳥栖(福岡市内・福岡都市圏)

[JB] 鳥栖―大牟田(筑後地方)

荒尾―熊本

熊本―八代

鹿児島県区間

鹿児島本線あれこれ

起点駅と本州への駅が異なる理由

 鹿児島本線の起点(0キロポスト)があるのは、門司港メトロ地区にある門司港駅だが、本州へ渡るのは2駅先の門司駅。関門トンネルが開業するまでの間は、門司港駅で乗り換えとなっており、現在ではブロック塀で封鎖されているものの、かつてはそこに「関門連絡船」が設けられ、そこから船を使って反対側の下関駅とを連絡していた。

SUGOCA

 最初のうちは福岡・佐賀県区間と、熊本支社との入れ替わり地点である荒尾駅(以前はそこまで快速列車が乗り入れしていた)までの区間で、ICカード乗車券のSUGOCAが利用できた。その後、サービス利用区域が拡大して、肥薩おれんじ鉄道線を除く全線で利用可能になっている。

2018年のダイヤ改正のポイント

 空気輸送(客を乗せずに輸送すること)への対策から、従来の快速列車に加え、特定区間のみ快速で輸送する他は、原則として普通列車で運行する「区間快速」の概念が追加された。以前からあった、北九州市内・都市圏~福間駅までの「準快速」を見直したもの。同時に、下り列車の終点が「荒尾で乗り換え」ではなく、そのまま八代駅まで直行するように見直され、鳥栖以南の本数も実質的に削減されている。 

田原坂付近の上下分離区間

 田原坂駅と植木駅の間が丘陵地になっている関係上、上下線で大きく車線分離している。上り線(大牟田・博多方面)は山沿いをなぞりながら大きくカーブするのに対し、下り線(熊本・八代方面)はトンネルで一気にてっぺんまで行く。開業当時、現在の上り線を使って単線運行していたことの名残。 下り線のトンネルも傾斜が結構厳しかったりする。

おれんじ鉄道線との関係

 八代駅と川内駅との間は「肥薩おれんじ鉄道」会社線が管理する「他社線」扱いになっているが、元々は鹿児島本線の一部。九州新幹線のうち、新八代~鹿児島中央が部分開業した際、JR九州が不必要と判断して経営切り離しを行ったことが原因である。あくまでも「他社線」なので、青春18きっぷで乗り継ぎ出来ない(おれんじ鉄道会社線の別運賃が必要)など、「在来線利用客泣かせ」の分断ゾーンである。

 おれんじ鉄道会社線も、通勤時間帯に限り熊本駅・新八代駅・隈之城駅へ相互乗り入れするなどの便宜は図っているものの、元々が海沿いを走る海岸線であることや、特急が走っていた頃も普通列車は1時間に1本程度と貧弱な区間であったことから、何をしても鹿児島へ行くのは途方もない時間と労力が必要になる。

接続する他の路線

JR線

JR以外の鉄道事業者

JR九州レポート

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