博多南線

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作成 2025年8月2日

 博多南(はかた-みなみ)線は、福岡市博多区の博多駅と、福岡県春日市の博多南駅とを結ぶ鉄道路線。元々は博多駅から少し南に離れた博多総合車両所(新幹線車両基地)への回送線を旅客線に転換したもので、沿線自治体の要望に応える形で追加された。

スペック情報

誘致までの道程

 博多総合車両所が設けられた那珂川市(旧・筑紫郡那珂川町)は、元から鉄道路線が存在せず、路線バスを利用して乗り継いでからJR線・西鉄電車に向かう必要があるなど、福岡市郊外のベッドタウンでありながら、交通の便は思わしくなかった。そのため、沿線住人や自治体から回送線を使って行き来できるよう、当時の国鉄に請願したことが始まりとされる。

 その後、紆余曲折経て、1990年4月1日より運行が開始。九州新幹線接続に伴って、若干のダイヤ見直しこそ発生したものの、旧・那珂川町から博多・福岡都心へのアクセスが劇的に改善。結果として、那珂川・春日両市は人口が増加し続け、2018年10月の那珂川市移行に弾みが付いた。

使用車両


新幹線700系電車


新幹線500系電車(2027年までに全車両引退の予定)

 基本的には、各停タイプの列車(700系・500系)を中心に運用されており、たまにN700系(山陽・九州新幹線向け)が乱入してくる事もある。博多南線を走る行き先案内表示(サボ)は、列車の名称ではなく「博多南」と表示されるほか、博多駅のアナウンスでも「この列車は熊本・鹿児島中央方面には参りません」と言った断りが入る。


イコ駅長「来てなー!博多南線」
※この画像は2025年10月31日まで有効です。

おねだん・ダイヤ


乗車券と特定特急券(2022年10月23日訪問 / JR西日本テクシア製)
※特定特急料金が100円だった頃


往復乗車券(特定特急券の同時発券 / MV50型感熱式端末発券)

博多南駅レポート

博多南線 博多南駅

訪問 2025年6月7日
作成 2025年8月2日


博多南線 博多南駅


博多南線 博多南駅

 博多南(はかた-みなみ)駅は、福岡県春日市上白水8丁目に設置されている、博多南線の駅。同路線の終点駅で、当駅そばで九州新幹線が分岐している。

駅の情報

基本データ

     

入場券・乗車券


2025年6月7日(MR52N型MARS端末発券)

駅スタンプ

駅名標


山陽新幹線とは別ものであり、接近メロディーも「ひかりチャイム」ではない。

施設見学


駅舎内を眺める。使う列車は新幹線だが、駅舎そのものはどことなく在来線のソレに近く、施設も狭い。


自動券売機の隣は、空調管理が効いた待合室。


自動券売機はJR西日本テクシア製の近距離機が2+1基設置されている。
運賃表もJR九州管内の在来線しか描かれておらず、どことなくJR九州の雰囲気に近い。


窓口を全力で廃止しまくるJR西日本だが、博多南駅は2025年6月訪問地点では健在だった。
並行してJR九州の在来線があるため、それに歩調を合わせているのかな?


自動改札機は新幹線そのものだが、EX-ICカードが利用できなかったりと、通常とは異なる。
また、列車が近づくまでの間は自動改札機が作動せず、中に入る場合は出札駅員に尋ねる必要がある。


至る所に「次は博多」の案内があり、当駅から九州新幹線を利用できないことを説明している。
ホームの幅は在来線のモノに近く、改札口周辺だけ広くて、奥に進むほど狭くなる。


通勤・通学目的で使う客層と、博多駅で乗り換える客層とで分れる。
地元の人は「博多に行ったらどうするか」で行動するため、乗車場所を選ぶ傾向にあるようだ。


ホームの南端を以て博多南線は終了。
フェンスで塞がれ、この先はJR西日本の関係者以外は立ち入れない。


明確な車止めはなく、停止線を示す標識がある場所に停めてから客扱いを行う。


車両基地からの分も含め、博多方面は最終的に2本の線路に合流して、本線とを行き来する。


新幹線車両を間近で眺められることから、休日になると鉄道ファンが群がりやすい。
「新幹線ふれあいデー」の時でもなれば、駅ホームは身動きが取れない。

駅の近所

博多総合車両所


山陽新幹線 博多総合車両所
博多南駅から徒歩5分程度の距離にある、山陽新幹線の車両維持管理・修理点検などを行う工場。
山陽新幹線内を走る列車(N700系・700系・500系)がズラッと並ぶ光景は、圧巻。


2022年の新幹線ふれあいデー訪問時には、検測車(いわゆる「ドクターイエロー」)も展示されていた。
この列車は2027年度までに御役御免になる見通し(JR東海管内では全車撤退済み)。


車両所内は新幹線の点検や修理などを目的に工場が建ち並んでいる。
日々の維持管理・検査、お疲れさまです!

その他


博多南駅から一般道を跨線橋で結ぶ形で立地する駅前ビル。バスターミナルが併設されている。

 博多南駅開業前からも、春日市・那珂川市(旧・那珂川町)は福岡市の郊外として発展し続けてきたが、開業後はそれに拍車を掛けるかのように新興住宅地・マンションがたくさん建ち並ぶようになり、駅・車両基地周辺はベッドタウンに相応しい街並みが形成されている。ロードサイド店舗なども充実する一方で、行政機関である那珂川市役所は当駅から南西に離れた山間部の入口付近にある。あくまでも駅周辺がベッドタウンというだけで、そこから少し離れて背振山地方面に向かうと、一転して長閑な農村地帯が広がるなど、かなりアンバランスである。

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