西鉄貝塚線

 西鉄貝塚線(にしてつ-かいづかせん)は、福岡市東区の貝塚駅を起点に、香椎・和白地区を経由して、福岡県糟屋郡新宮町の西鉄新宮駅に至る、西鉄電車の路線。

使用されている電車

西鉄600形電車


西鉄600形電車

 西鉄貝塚線を走る列車は、西鉄600形電車で固定されている。以前は異なる列車や今以上に車両数が確保されていた時期もあったが、需要低下で身の丈にあった今の形に。2025年~2027年度にかけて、天神大牟田線・甘木線を通る7050形に置き換える方針になっており、あと少しでお役御免になる見込み。

西鉄貝塚線あれこれ

西鉄グループの電車では唯一の「飛び地」路線

 西鉄電車の中では、唯一、他の西鉄会社線と接続しない「飛び地」路線(地下鉄を経由して、間接的に西鉄福岡天神駅を連絡する形を採る)。元々は西鉄の前身である博多湾鉄道汽船が炭鉱などの物資輸送を行う目的から開業したもので、後に路面電車の一部に転換されたこともあった(路面は1979年に廃止)。2007年に西鉄新宮~津屋崎が部分廃止となるなど、全体を通じて路線は縮小傾向にある。

狭軌で作られた路線

 他の西鉄電車の路線が標準軌(レール幅:1435mm)なのに対し、西鉄貝塚線はJR線や地下鉄でみられる狭軌(レール幅:1067mm)が採用されている。これも前身の博多湾鉄道汽船会社が狭軌を採用したことの名残である。

 この特性を活かして、貝塚駅で分断されている地下鉄箱崎線への相互乗り入れも検討はされているが、乗り入れ後のコストが掛かるという理由から実現に至っていない。

並行するJR線との関係

 全線に渡ってJR鹿児島本線と並走しており、西鉄千早駅・和白駅でJR線と直接乗り換えることが出来る(和白駅で接続するJR香椎線も、元々は西鉄の前身・博多湾鉄道の路線だった経緯がある)。JRと異なり、単線で移動速度が遅く、他の西鉄路線と繋がっていないことなどから、JRに比べてやや不利(JRのダイヤが大幅に乱れた場合には、代替交通で西鉄電車を使う方が早く到達できることもある)

日本で屈指の混雑率を誇る路線

 意外と知られていないが、実は西鉄貝塚線は日本で屈指の混雑率を誇る路線であり、特に名島駅と貝塚駅の間は、通勤ラッシュ時の混雑率が1.4を超える。実際には2両編成で運用されていることが原因で起こる問題であり、そこに天神・博多方面へ向かう福岡市内・糟屋郡の住人が通勤目的で使うため、あたかも押し詰めにされているかのような統計結果に至っている。

地下鉄線との乗り継ぎ割引

 貝塚駅で接続する福岡市地下鉄は、西鉄電車と運賃が異なることから、乗り継ぎを行う際に両社それぞれ3区以内の駅で乗車が完結する場合に限り、割引を適用する(運賃計算等は西鉄電車・福岡市地下鉄の公式サイトで確認を)。

駅舎訪問

接続する他の路線

西鉄電車レポート

このサイトは管理人・hiroによって運営されています。
Copyright (C) hiro all rights reserved.