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E3 九州自動車道
作成 2018年10月8日
九州自動車道(きゅうしゅう-じどうしゃどう)は、北九州市門司区を起点に、福岡県・佐賀県・熊本県・宮崎県を経て、鹿児島市に至る高速自動車国道。九州をタテに貫く大動脈である。
スペック情報
- 国土開発幹線自動車道建設法に基づく路線名:九州縦貫自動車道鹿児島線
- 高速自動車国道の路線を指定する政令:九州縦貫自動車道鹿児島線
- 西日本高速道路(NEXCO西日本)が定める路線名:九州自動車道
- 高速道路ナンバリング:E3
- 実延長距離:346.2km
- 起点:北九州市門司区(門司IC)
- 終点:鹿児島市(鹿児島IC)
-
主な通過点:
福岡県(福岡市・久留米市)
佐賀県(鳥栖市)
熊本県(熊本市・八代市・人吉市)
宮崎県(えびの市)
鹿児島県(霧島市・姶良市)など
- 設計規格:
第1種第2級(門司IC~八代IC)
第1種第3級(八代IC~鹿児島IC)
- 設計速度:
時速100キロ(門司IC~八代IC)
時速80キロ(八代IC~鹿児島IC)
※久留米~広川の一部に時速80キロ規制区間あり
- 車線数:
完成6車線(太宰府IC~久留米IC)
完成4車線(門司IC~太宰府IC、久留米IC~鹿児島IC)
- 最初に開通した日:1971年6月30日(植木IC~熊本IC)
- 最後に開通した日:1995年7月27日(人吉IC~えびのIC)
走行記録
下り行き(門司→鹿児島)
その1(門司IC~八幡IC)
その2(八幡IC~福岡IC)
その3(福岡IC~鳥栖JCT)
その4(鳥栖JCT~熊本IC)
その5(熊本IC~八代JCT)
その6(八代JCT~えびのJCT)
その7(えびのJCT~加治木JCT)
その8(加治木JCT~鹿児島IC)
上り行き(鹿児島→門司)
その1(鹿児島IC~加治木JCT)
その2(加治木JCT~えびのJCT)
その3(えびのJCT~八代IC)
その4(八代IC~熊本IC)
その5(熊本IC~鳥栖JCT)
その6(鳥栖JCT~福岡IC)
その7(福岡IC~八幡IC)
その8(八幡IC~門司IC)
インターチェンジめぐり
E3九州道あれこれ
なぜE3九州道は「九州島の真ん中」を走るのか?
E3九州道の基本計画線
1966年に策定された「国土開発幹線自動車道建設法」の考え
1957年に策定された「国土開発縦貫自動車道建設法」では、起点・門司/終点・鹿児島を軸に、九州島の中央を通るような道筋を辿る構想となっていた。これは日本の高速道路は一本のみで整備し、そこから均等に東西に分かれることで経済成長を進めていく必要があるという目論見があったため。その後、基本計画の見直しや初期のルート構想では建設に難を要すことから、現在の国道3号に並行するルート(鹿児島本線・九州新幹線・肥薩線経由)となって建設が遂行された。
1966年の国土開発幹線自動車道建設法では、前年に策定された議員立法の「九州横断自動車道建設法」などを統合し、同時に距離的に大幅に離れている(当時の設計で2時間以内にインターチェンジに到達できる範囲での高速道路網整備が必要という考えも後押しした)ことから、えびの市を軸に鹿児島市街・宮崎市街へ均等にアクセスが出来るように法解釈が見直され、その際に宮崎線としてE10宮崎道が追加されている。
殆ど福岡市内を通っている感がしない。
九州にある3つの政令指定都市の中で、政令市にSA・PAが設置されていないのは福岡市だけ。そもそも、E3九州道は福岡市内を殆ど通過しない。計画当初は国道3号・鹿児島本線に沿うようなコースが検討されていたものの、板付空港(今の福岡空港)が原因で飛行機の離着陸に支障を来すという理由から、東側の糟屋ルートが採用されたのである。
時速120キロでの走行を担保している区間がある
太宰府インターから久留米インターまでは、最初から時速120キロでの走行を担保した設計になっている。本来の設計速度に上げようとしないのは、福岡・佐賀県警の裁量が大きい。反対に、八代インターより南側は終始時速80キロ設計であり、特に姶良インターから鹿児島インターまでは、かなり急激なカーブが連発するなど、地域差が激しい。
八代~えびのの通行について
道中にある肥後トンネル・加久藤トンネルは、いずれも6kmを超える長距離トンネルであるため、道路法の規定に基づき、危険物積載車両(火薬類・発火性を伴う物質・毒物・劇薬など)の通行は禁止・規制されている。E3A南九州道などへの迂回を。
E3九州道で立体交差する鉄道路線
- 新門司IC~小倉東IC:日豊本線(JR九州)
- 北九州JCT~小倉南IC:日田彦山線(JR九州)
- 八幡IC~鞍手IC:筑豊電気鉄道(西鉄グループ)・筑豊本線(JR九州)・山陽新幹線(JR西日本)
- 古賀IC~福岡IC:山陽新幹線
- 福岡IC~須恵IC:篠栗線・香椎線(いずれもJR九州)
- 太宰府IC~筑紫野IC:西鉄天神大牟田線(西日本鉄道)・鹿児島本線(JR九州)
- 筑紫野IC~鳥栖JCT:鹿児島本線・甘木鉄道
- 小郡鳥栖南IC~久留米IC:西鉄天神大牟田線・西鉄甘木線(いずれも西日本鉄道)
- 久留米IC~広川IC:久大本線(JR九州)
- 北熊本IC~熊本IC:熊本電鉄菊池線(熊本電気鉄道)・豊肥本線(JR九州)
- 八代JCT~人吉IC:肥薩線(JR九州)
- 人吉IC~人吉球磨IC:くま川鉄道
- えびのIC~えびのJCT:吉都線(JR九州)
- 栗野IC~横川IC:肥薩線
- 鹿児島北IC~鹿児島IC:九州新幹線(JR九州)
参考文献:
-
国土開発縦貫自動車道建設法(衆議院 法律第68号 昭和32年4月16日)
- 道路総覧 昭和40年版(川崎国胤・編/道路総覧刊行会)
- 道路総覧 昭和42年版(川崎国胤・編/道路総覧刊行会)
- 道のはなし(1)(武部健一/技報堂出版)
- 道路の日本史(武部健一/中央公論新社)
- 高速道路の謎 雑学から知る日本の道路事情(清水草一/扶桑社)
- 道路の長期計画(日本道路協会・編/丸善出版)
-
水底・長大トンネルにおける危険物積載車両の通行禁止又は制限について(NEXCO西日本)
接続する他の道路
- [E2A] 関門道(E2A中国道接続)
関門海峡を結ぶ関門橋と、その前後区間を結ぶアクセス道路。下関インターでE2A中国道と接続している。
- 北九州高速道路
門司・小倉東・八幡で繋がっている、北九州市内を走る都市高速。E3九州道は都市高速の南側を旋回する「バイパス」のような役割になっている。
- [E10] 東九州道
北九州市で接続する、九州の東側を延々と走る高速道路。大分・宮崎への最短コースとなるが、中にはどう考えても「我田引水」にしか見えない箇所も。
- 福岡高速道路
福岡インター・太宰府インターで接続している、福岡市内を走る都市高速。
- [E34] 長崎道
鳥栖JCTで分岐する佐賀・長崎方面の高速道路。
- [E34] 大分道
鳥栖JCTで分岐する大分方面の高速道路。再編で大分市に到達しなくなった。
- [E77] 九州中央道
熊本近郊で分岐する、山都町・高千穂経由の高速道路。
- [E3A] 南九州道
八代JCT・鹿児島インターで分岐する国道3号バイパス。肥薩線経由のE3九州道と異なり、肥薩おれんじ鉄道線・鹿児島本線(鹿児島県区間)と並行する。
- [E10] 宮崎道
えびのJCTで接続する、宮崎方面へ向かう高速道路。もう一つの九州縦貫道の異名を持つ。
- 指宿スカイライン(南薩縦貫道接続)
末端の鹿児島インターで接続している、実質的に永久有料化を宣言したバイパス道路。
- 鹿児島東西幹線道路
終点の鹿児島インターで接続する国道3号バイパス。トンネルを経由して、市街地へピューッと移動!
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