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日田彦山線BRT(ひこぼしライン)
作成 2023年9月21日

日田彦山線(ひたひこさんせん)BRTは、福岡県田川郡添田町と大分県日田市を結ぶ、九州旅客鉄道(JR九州)のバス専用道路及び、その専用道を含めた路線バスの名称である。2017年の九州北部豪雨による被災で、鉄道での復旧を断念したことから、自治体の反対を押し切る形で路線バス方式(一部区間は専用道路経由)に転換・運行したもの。
スペック情報
- 九州運輸局に届出ている路線名:日田彦山線BRT
- 九州旅客鉄道(JR九州)が定める路線名:日田彦山線BRT(ひこぼしライン)
- 道路管理者:九州旅客鉄道(JR九州)
- 運行事業者:JR九州バス
※一部は西鉄グループの日田バスに再委託
- 実延長距離:
(日田彦山線BRT)約40km
(バス専用道区間)14.2km
- 起点:福岡県田川郡添田町添田(添田駅)
- 終点:大分県日田市元町(日田駅)
- 主な通過点:福岡県朝倉郡東峰村
- 設計速度:時速50キロ
※旧・線路跡を専用道に改修した区間。それ以外は一般道路の最高速度(規制速度)に準する。
- 車線数:完成1車線(一部、待避所を設置)
- 最初に開業した日:1942年8月25日(添田駅~彦山駅)
※当時は鉄道方式かつ、旧・国鉄田川線名義で開業。日田彦山線の路線に変わったのは1960年4月1日。
- 最後に開業した日:1956年3月15日(彦山駅~大行司駅)
※当時は鉄道方式。
- BRT方式転換日:2023年8月28日
- 営業時間:JR九州バスが定めたダイヤグラムに基づく(公式サイトで確認を)
BRT駅一覧
一般道区間(添田―彦山)
専用道区間(彦山―宝珠山)
一般道区間(宝珠山―夜明)
一般道区間(夜明―日田)
★マークがついた駅(バス停)は、朝夕の一部便のみ停車。
日田彦山線BRTを通る車両
共通事項
- 全ての路線バスには「ひこぼし○○号」という名称が付けられている。
- 全線区通しで運行する路線バスは1ケタ・2ケタ台の号数が設定され、日田市内完結・添田町完結型の路線バスには3ケタ台の号数が設定される。
小型電気バス "BYD・J6"

BYD・J6(棚田カラー)

BYD・J6(しゃくなげカラー)

BYD・J6(水郷カラー)

BYD・J6(ゆずカラー)
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通勤・通学時間帯以外のデータイム時は輸送人数が限られるため、中華人民共和国・比亜迪汽車製の小型電気バス「BYD・J6」で対応。どことなく、日野自動車・ポンチョに似た形状をしている。
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内装・外装は全車種共通で、日田彦山線BRT沿線を象徴する流れ星・七夕をイメージしたデザインとしつつ、車種ごとに異なるカラーパターンを導入している。筑豊ナンバー分は「緑」(棚田カラー)・「ピンク」(しゃくなげカラー)、大分ナンバー分は「水色」(水郷カラー)・「黄」(ゆずカラー)を採用しており、いずれも沿線自治体の名物や特産品を象徴している。
中型ディーゼルバス "いすゞ・エルガミオ"

いすゞ・エルガミオ(やまなみカラー)

いすゞ・エルガミオ(あやめカラー)
- 朝夕の通勤・通学時間帯を中心に、比較的大量の客を輸送する目的から投入された路線バス。それ以外でも土日祝日(繁忙期)にも使用される。
- 使用するバスは、いすゞ自動車製の「エルガミオ」。
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小型電気バス同様の内装をしており、カラーリングは2023年の開業地点では「緑」(やまなみカラー)・「紫」(あやめカラー)の2色(小型電気バスも含め、4+2台)を割り当てていた。その後、想定以上に利用客が増加して混雑が多発するようになったため、2024年4月にディーゼルバスで「ひこぼしブラウンカラー」(茶色/沿線の歴史・文化・大地)を追加投入。
- これとは別に、福岡県とのタイアップで水素使用の燃料電池バスが実証実験扱いで運行している。
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繁忙期では既存のバス車両だけでは積み残しが多発しやすく、特に2023年開業当時は全く捌ききれなかったため、JR九州バスが所持する一般的な路線バス(レッドライナー)を他の営業所から持ち込んで運行することもある。
日田彦山線BRTあれこれ
基本的コンセプト
- 基本的には「バス専用道+バス代行を恒久化」。
- 彦山駅~宝珠山駅はバス専用道を整備し、定時性を確保。
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バス専用道以外の添田~夜明・日田に関しては、居住区となる一般道路(八女香春線・国道211号・国道386号)を活用。その上で、沿線住民による「廃止された鉄道駅までのアクセスを改善して欲しい」という声に応えるべく、バス停は徒歩圏内の身近な場所に移動・新設する形で検討。
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バリアフリー車両を導入し、バス乗車における負担軽減(段差の解消・本来の鉄道駅におけるかさ上げの調整)・バスロケーションサービスの導入などで利便性を向上する。
- ダイヤは現在の代行バスと同様、日田駅までの直通運行とし、添田・夜明・日田の3駅での鉄道の接続を強化、及び、バス・タクシー乗り換えを強化。
- 廃止が予定される添田~彦山・宝珠山~夜明までの鉄道施設は、自治体と協議した上で用途を決めるが、特に要望がない場合は、引き続きJR九州の保有物とする。
おねだん

基本運賃表(現行運賃は2025年4月1日以降のおねだん)
BRT区間の運賃は、鉄道区間の運賃と同額である。その上で、添田駅で鉄道とBRTを乗り継ぎする場合、個別に発生するターミナルチャージ(初乗り運賃)を緩和する目的から、乗り継ぎを伴う乗車を行う場合にのみ、100円値引きする。これにより、乗車経路次第では、鉄道時代よりも安くなる場合と値上がりする場合が生じる。
きっぷの取り扱い
- BRT区間のみの利用は、バス車内での精算となる。現金決済のほか、SUGOCAなどの交通系ICカードでのお支払いにも対応(但し、物品購入扱い)。
- 添田駅でBRTから鉄道に乗り継ぐ場合は、乗り継ぎ証明書をバス運転士から授かる(運賃の調整が発生)。
- 定期券乗車の場合は、BRT完結・鉄道乗り継ぎも含め、JR九州が定める鉄道定期運賃と同額で発売する。
- 乗車券はBRT区間を跨いで利用する場合、福岡・佐賀エリアの一部乗車駅のきっぷうりばに限り発売し、BRT区間のみの発売は、原則として行わない。
- JRグループ共通の青春18きっぷのほか、JR九州が発売している企画乗車券(旅名人の九州満喫きっぷ・ぐるっと九州きっぷ・ハロー!自由時間パスなど)で当路線を乗車可能。但し、JR九州インターネット列車予約で発売されている「eきっぷ」「自由時間割引」では、当路線を含むきっぷは取り扱っていない。
接続する他の路線
- 日田彦山線(城野~添田) ※鉄道区間
添田駅で対面乗り換えを実施している、鉄道区間の日田彦山線。
- 久大本線
夜明・光岡・日田の3駅で接続している、久大本線の駅。鉄道駅時代の日田彦山線は夜明駅で終点となっていたが、実際は日田駅まで運行・乗り入れていた。
JR九州レポート
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