E32高知道 下り行き(川之江JCT~高知IC)

訪問 2022年11月14日
作成 2022年12月4日

走行記録

川之江JCT~川之江東JCT(一日平均利用台数:約14,000台)


[6]川之江JCT E32高知自動車道・起点
四国中央市の川之江JCTからE32高知道がスタート。
ココで高知・徳島方面へ向けて左折する。


E11松山道上りからの車線と合流。


川之江東JCT 1.4km


E32高知道は、この先の川之江東JCTで左折する構造になっている。
川之江東まではE32徳島道からの乗り継ぎにも考慮し、「ナンバリングどんぐり標識」がない。


川之江東JCT 1km
反対車線を走る高速バスは、高知県にある「とさでん交通」のバス会社による定期運行路線。
高知県内を通るJR線があまり役に立たず、高松・四国・関西方面の連絡には高速バスが選ばれやすい。


標高100m
川之江東JCTまでは、山の谷間を無理やりS字クランクで貫く大胆な構造。
同時に川之江東JCTが立地している場所も山間部に面してるため、海抜も高くなる。


高知 左車線 / 徳島 右車線


川之江東JCT 400m
この地点で高知方面は左側車線に寄っておくこと。


高知方面 左へ


[7]川之江東JCT
分岐点の直前で、走行・追越車線がそれぞれの分岐路に強制転換される。
右側の追越車線を走ってると、強制的に徳島道に誘導されてしまうので注意。


[7]川之江東JCT
E32高知道は左車線へ。
右側を通るE32徳島道は、直進で徳島市街・鳴門方面に繋がっている。

[E32徳島道] 徳島・神戸方面>>


川之江東JCTは上り方向を除き、片側1車線分の道幅で運用されている。


カーブを経て、E32徳島道下り方向とのランプと合流。
ココから本当の意味でのE32高知道本線がスタート。

乗り換え:[E32] 徳島道E55徳島南部道E28神淡鳴道接続)
吉野川流域の北詰を延々と川下りするノリで作られた高速道路。徳島市街でE55南部道、鳴門JCTでE28神戸淡路鳴門道と接続する。

[7] 川之江東JCT

川之江東JCT~新宮IC(一日平均利用台数:約12,000台)


分岐した先でもクランクが連続しており、半径も小さい。


拝啓、E32高知道。清流・四万十川までの長き土佐路、対戦よろしくお願い致します。


新宮IC 8km 大豊IC 26km 高知 62km E32高知道


不自然に中央分離帯と路肩が一時的に広くなるが、対面時代はココで上下線が入れ替わっていた。


標高150m
目の前に急峻な四国山地が迫ってくる。


E32高知道 南国ICまでトンネル19本
南国インターまでは四国山地をヨコ方向にブチ抜くという、前代未聞のトンネル連発区間。
E3九州道の八代~人吉、E41東海北陸道の飛騨清見~白川郷に比べればマシな方か?


道の駅霧の森(ETC2.0) 7km 立川PA 20km


法皇トンネル(長さ:3,120メートル)
E32高知道最初のトンネルは、長さが3kmを越える大物からスタート。
トンネルの入口を見ても分かるとおり、開通当初は下りで対面通行を行っていた。


出口までほぼ一直線であり、海抜も徐々に上昇していることから、気付かぬ上り坂に囚われることに。


トンネルを抜けても、銅山川橋を経て次のトンネルに繋がるため、実質的にトンネルの中に入りっぱなし。
ちなみに、この橋梁下にある銅山川を西に進むと、吉野川水系の新宮ダムに至るようだ。


大影トンネル(長さ:1,290メートル)・海抜200m


このトンネルは出口付近でやや左にカーブ。


馬立川橋を渡る最中に、山肌に沿うように建てられた新宮地区の集落がチラッと見える。


黒田トンネル(長さ:1,840メートル)・海抜250m
道の駅霧の森 IC出口より700m(ETC2.0)


新宮IC 1.5km
トンネル内で右に旋回。コレを抜けると新宮インターは目の前である。


新宮IC 1km


道の駅霧の森 IC出口より700m(ETC2.0)


新宮IC 300m
トンネル出口と新宮インターの距離は500m程度。


新宮インターの直前で右側車線に不自然なゼブラゾーンが出現する。
対面時代は新宮インターの上り入口ランプとして活用されていた上、ココで上下線の向きが変わっていた。


[8]新宮IC


[8]新宮IC 道の駅霧の森 ETC2.0乗り直し料金調整

四国中央市新宮地区はコチラへ。

[8] 新宮IC

新宮IC~大豊IC(一日平均利用台数:約12,000台)


新宮インターの前後区間は高架構造で押し通している。
下り方向入口ランプ(写真の場所)の真下には、道の駅霧の森がある。


拝啓、E32高知道


総野トンネル(長さ:220メートル)


海抜300m まだそんなに走ってないのに、もう海抜300mを突破している。


馬立PA(上り方向のみ)
上り方向限定で、対をなす形で存在する立川PAは、県境を越えた約10km先にある。


大豊IC 17km 南国IC 37km 高知 52km


馬立PAの下り方向には、豪雪に備えたチェーンベースが確保されている。
四国と言えど、海抜の高い山間部では、冬になるとユキが積もることもあり、侮れない。


標高350m 左カーブ(R=400)


次の大豊インターまでは、主要地方道・川之江大豊線と並行しており、同路線の上空を何度も通過する。
あまりの急峻V字谷が連続することもあり、笹ヶ峰トンネルの直前までは不自然なクランクが連発。


笹ヶ峰トンネルが近づく。対面通行時代はこの付近で下り方向に車線の向きが入れ替わっていた様子。


笹ヶ峰トンネル(ささがみね・長さ:4,310メートル) E32/E56E32高知道最長トンネル
県境に位置する笹ヶ峰トンネルは、全長が4kmを越えるE32高知道横綱級の長距離物件。
2022年現在でも、四国島の高速道路における最長トンネルの座を維持し続けている。


出口まではほぼ一直線の単調な構造をしている。対面時代は余計に狭く感じられただろう。


開通当時は下り方向を活用して対面通行を行っていた。
そのこともあり、一定間隔で旧・上りに相当する非常駐車帯の痕跡が右側に見える。


中間部の折り返し地点から下り坂。
上りと違い、壁面に県境案内がないものの、地図上ではこの辺で隣の高知県に入る。


高知県に突入。トンネルを出て、本格的に高知県内を走ることに。


標高440m 笹ヶ峰トンネル内まで含めると、E32高知道の海抜は500m近くに達する。


ここから先、立川PAの先まで上下線で大きな高低差が生まれる。


急な下り坂 スピード落せ(最大傾斜4.0%)
奥手にE32高知道名物の刈屋高架橋が見える。


刈屋トンネル(長さ:340メートル)
上り方向にも同じトンネルがあるが、下りの方が100m程度長い。


立川PA 3.5km 南国SA 33km


浦の谷川橋を渡る。山の斜面に高架橋がある都合上、上り方向との高低差が極端に大きくなる。


立川トンネル(長さ:710メートル)・ハイウェイラジオ大豊
E32高知道全体では唯一のハイラジ。この先の高知・須崎方面の情報をキャッチしたい。


立川PAを過ぎると上下線が大きく分離し、全く別々の場所を通る構造に様変わりする。


上り方向はトンネルが連発するが、下りは急傾斜な坂道が続く代わりにトンネルは数本のみ。
こういった上下分離区間は、他にもE2A中国道で散見される(戸河内⇔吉和など)。


上り方向と大きくかけ離れているとはいえ、下り方向からもチラッと上りの高架橋類は確認可能。
距離的に見れば最大100m程度離れてる。


立川PA 1km


立川PAの手前で一時的に最接近するが、スグに離れる。


立川(たじかわ)PA E32高知道最初の休憩施設。

立川PA


3本連続トンネル(一の瀬第1→第3TN)
一の瀬第1トンネル(長さ:1,230メートル)


一の瀬第1~3トンネルは、最後までずっと緩やかな坂とカーブで構成されている。
コンクリ舗装のトンネル内には、当時の対面通行の痕跡が根深く残されていた。


一の瀬第2トンネル(長さ:320メートル)


一の瀬第3トンネル(長さ:160メートル)
第1~3トンネルまでほぼ近接しているため、実質的には1.7km近くトンネルの中にいることに。


上下分離区間ここまで
一の瀬第3トンネルを抜けた先で上下分離区間が終了。
対面通行時代は、この付近で一時的に4車線区間が復帰していた様子。


急峻V字谷が続く関係で、下り方向は一時的に上り坂が出現。そんなに長くない。


大豊IC 2km


一時的に見通しのよい急峻V字谷が広がる。ココだけ見ると快走路のように見える。


大豊IC 1km


土佐吉野川橋(四国三郎・吉野川)
川口トンネルの手前で三大暴れ川の一つ・吉野川を渡る。
徳島県と高知県の県境付近には、名所・大歩危峡があることで知られる。


大豊IC 500m / 川口トンネル(長さ:270メートル)


[9]大豊IC


[9]大豊IC 大豊町・本山町・大歩危峡方面はコチラへ。

[9] 大豊IC

大豊IC~南国IC(一日平均利用台数:約14,000台)


大豊インターの前後区間は、やや急なカーブになっている。
肝心の大豊インター自体、厳しい山の谷間に無理やり作っていることも察する。


大豊インターの先でスグに別のトンネルがあるため、インターそのものが余裕の無い構造をしている。
対面通行時代は、この付近で片側1車線に逆戻りしていた模様。


拝啓、E32高知道。実は大豊~南国は、E32高知道では最初に開通した線区なんですよね~。


津家トンネル(長さ:520メートル)


この先 進路変更禁止 / 管理用施設
津家トンネルを抜けると左カーブ。当時は下り方向で対面を行っていたため、その痕跡が今でも残る。


堂々谷トンネル(長さ:870メートル)・進路変更禁止


下り方向の堂々谷TNのみ、進路変更に規制が掛かっている。
下り坂+トンネル内で半径の小さい急カーブになっているため、事故が多発したのだろう。


桧尾トンネル(長さ:2,540メートル)
4本連続トンネル(桧尾→明神→馬瀬→繁藤)


大豊インターを過ぎても、まだまだ四国山地横断は終わらない。
E32高知道全体で最も鬼門とも言える、例の4連続長距離トンネルへ。とにかく長い!!


桧尾トンネルは後半に進むにつれて傾斜角度が大きくなっていく。
訪問時はハッキリと対面通行時代の痕跡が残され、感心深かった。


桧尾と明神との間は高架橋になっており、密接ではない。だから信号機規制などを回避できたのだろう。


明神トンネル(みょうじん / 長さ:3,730メートル)
笹ヶ峰トンネルに続く、E32高知道で2番目に長い大関級のトンネル。


最初は右カーブが続き、その後は出口までほぼ直線+緩めの下り坂が延々と続く。
コンクリ舗装部では対面通行時代の痕跡がある。大豊~南国は2005年に4車線化された。


明神TN内は、途中でアスファルト舗装に切り替わった所がある。
そのため、コンクリ舗装に戻ると、途端にタイヤノイズサウンドが響き渡る。


後半部からは傾斜角度がやや大きくなる。


トンネル出口のスグ先に馬瀬TNがあるため、実質的にトンネルの中にいるのと同じ


馬瀬トンネル(長さ:1,220メートル)
下り方向のトンネルは、対面通行時代の名残として、ピンポイントで右側に非常駐車帯の痕跡がある


馬瀬TN内も明神TNの延長線であり、やや傾斜角度の大きい下り坂が延々と続く。


トンネル出口のスグ先に繁藤TN。先程同様、実質的にトンネルの中にいる状態が続く。


繁藤トンネル(長さ:1,380メートル)


先程の馬瀬TNからの連続で、トンネル内で大きく右カーブを描いている。
四国山地を貫く険しき道路であることを痛感。


少し進んで光が見えてくる。一連の4連続長距離トンネルは、ひとまず終了。
(そらか)肥後・加久藤トンネルになれてるからか、肥後TNより少し長いという程度かな?


この先キリ多し 走行注意 / キリ情報表示板
太平洋から流れてくる暖かい空気が四国山地で冷やされるため、この辺は濃霧になりやすい。
この光景、どこかで見たことがあると思った。E10東九州道・別府湾SAの前後区間と同じである。


南国IC 10km 高知JCT・IC 17km 高知市街 24km
高知県庁が近づくので、下段部も高知市街までの距離に変化。


南国インターまでの距離が10kmと書かれており、「なんだ意外と近いじゃん」と思うかもしれないが、そんなワケがない。大豊~南国は21kmもあり、いかに高知県が四国山地で阻まれているかが分かる。


穴内川(橋の長さ:350メートル)
ココで国道32号と立体交差。国道に並走する穴内川は、沿線に大豊の大杉などがあることで知られる。


平山トンネル(長さ:1,380メートル)


太郎谷橋
平山トンネルを抜けると、緩めのカーブで構成された連続トラス橋で急峻V字谷を抜ける。


(あすか)瀬戸内海側はどんよりしてたのに、高知県側は晴れてるんだね~。


(そらか)瀬戸内海沿いでぐずついた天候であっても、太平洋側は比較的晴れていることが多い。反面、台風・梅雨前線の通り道でもあるため、途端に集中豪雨の犠牲になりやすいという弱点もある。


曽我部トンネル(長さ:340メートル)
右急カーブとなっている。ご注意の程を。
コレで川之江東JCTから続いてきた、一連の連続トンネルは終わり。


この先急カーブ(R=400m)・下り坂速度注意(最大傾斜3.4%)
曽我部TN以降は、南国インターまで急カーブが連続する。
特に注意すべきコーナー部に関しては、ハンプで注意喚起を施している。


この先キリ多し 速度注意 左カーブ(R=400)


下り坂5km 連続カーブ注意!!


曽我部川橋(橋の長さ:703メートル)
大掛かりな橋梁の一つで、連続トラス橋としてはE32高知道最大級。


山の斜面を適切に結ぶことが難しく、地滑り地帯を回避するため、ワザと大きな曲線で乗り切っている。


曽我部川橋を過ぎると、徐々に南国・高知都市圏の風景になるべく、視界が広がっていく。


急な下り坂 速度注意(最大傾斜5.1%)
南国インターに近づくと、更に傾斜角度がパワーアップ。


車間距離確認区間(設計速度80キロ)
険しき四国山地を貫く場所が多いことから、4つある四国の縦貫・横断路で唯一、全線80キロ設計となっている。


南国インターの2km手前にも右カーブ+急傾斜となっている箇所が。ハンプでフォロー。


南国IC 2km


急な下り坂 速度注意(最大傾斜4.0%)


最後まで気が抜けない。


南国IC 1km


南国IC 500m


[10]南国(なんこく)IC 高知龍馬空港
ようやくココで、川之江JCTから続いてきた山越えが終わる。
パッと見、あまり南国市のマチナカがあるようには見えない。


[10]南国(なんこく)IC
南国市のほか、高知龍馬空港・香美・香南・室戸方面はコチラへ。
西日本高速道路四国支社・高知高速道路事務所が併設されている。


E32高知道に並行する国道32号も、南国インター入口付近までは高速道路同様、とにかくつづら曲がりが酷い峠越えが連続している。国土交通省管理の一級国道クラスですら、土佐街道を行き来するのが相当困難であるのを察するあたり、いかに高知が遠く感じられるかが分かるはず。

[10] 南国IC

南国IC~高知IC(一日平均利用台数:約12,000台)


南国SA 2.5km 土佐スマートIC・PA 32km


南国SA 2km


拝啓、E32高知道
南国インターから先は太平洋沿いに沿ったルートに変わる。
そのため、E32高知道の雰囲気も「瀬戸内海から太平洋への峠越え」から「高知県内縦断」に。


意外かもしれないが、E32高知道が高知市内に乗り入れしたのは1998年の南国~伊野インターの開通の時であり、最初の開通(大豊~南国・1987年)から相当後になった後で実現している。一応、南国インターからでも高知市街へ向かうことが可能だったことから、比較的建設がしやすい高知市内乗り入れ区間は先送りし、何としても瀬戸内海への連絡を最優先にしたかったという、当時の思惑が見て取れる。


高知IC 7km 伊野IC 17km 高知市街 13km
東部道経由で向える安芸市・室戸方面の距離は無視。


急峻V字谷が続いた先程までとは違い、南国インター以降は山すそに沿う形で作られている。
反面、国道・海沿いから大きく離れているため、高知都市圏にいる印象は皆無に近い。


岡豊トンネル(長さ:470メートル) 南国SA 1km


南国(なんごく)SA
E32高知道唯一のサービスエリア。と言っても、給油施設がないのでPAと同じ。
以前存在した、売店があった頃のE2A中国道・吉和SAを彷彿させる。

南国SA(下り行き)


車間距離確認区間(設計速度80キロ)
4車線化後は見通しが良くなったが、それでも規制緩和には至らず。


車間距離確認区間(設計速度80キロ)
それまでの殺伐とした四国山地横断とは思えぬ開放感溢れる高速道路。


高知IC 2.5km


2本連続トンネル(逢坂山TN→一宮TN)
逢坂山トンネル(長さ:620メートル)


一宮トンネル(長さ:310メートル)


高知IC 800m 2つのトンネルを抜けると、高知インターはすぐそこ。


対面通行 1km先
高知インターから先は延々と対面通行。


高知IC 500m


[11]高知IC


[11]高知IC・ここから車線減少
E55高知東部道と接続。高知市中心部のほか、空港方面はコチラへ。
同時に、川之江JCTから続いてきた4車線区間も、ココで途切れる。


E32系統ここまで(ここからE56系統)
高知インターを境に、高速道路ナンバリングがE32からE56に切り替わる。
この先、須崎・四万十・宿毛方面の土佐路は、国道56号と並行する形に。

[11] 高知IC

[E32] 高知道 [E56高知道] 高知IC~須崎東IC>>

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