国道2号 広島岩国道路

作成 2018年9月7日

 広島岩国道路は、広島県廿日市市と大竹市を結ぶ国道2号バイパス。広島都市圏と岩国市とを結ぶ広域バイパス道路の一部を構成する。

スペック情報

広島岩国道路あれこれ

E2山陽道の一部ではなく、完全な「独立した有料道路」

 一見するとE2山陽道の一部に見えるが、実際には完全に独立した単独の有料道路として運用されている。これを知るには、廿日市~大竹の部分がどのようにして整備されたのかを理解する必要がある。

 並行する国道2号(宮島街道)が慢性的渋滞を起こすようになったことから、広島都市圏と岩国市を結ぶ広域の高規格道路を整備するにあたり、廿日市~大竹・岩国の部分を日本道路公団が主体となって建設する方針が決まる。その際、予定地に国土開発幹線自動車道としての山陽自動車道(計画線)が重なっていたため、将来性を見越して自動車専用道路の形態となった。

 ところが実際に建設するとなると、沿線住民からの反発が出た。背景には複々線化に伴う立ち退きや、用地取得が煩わしくなる問題があったためと推測される。結局、裁判の結果、当初の計画とは別に高速自動車国道を改めて整備することで決着が付いたものの、廿日市~大竹の部分がE2山陽道に挟まれる形で建設されたことや、これに伴う二重複線化の必要性が無くなり、事実上、別線で高速自動車国道としての山陽自動車道を作る構想は立ち消えしている。


NEXCO西日本の公式サイトでは、便宜的に「山陽道全線開通20周年」と掲載されているものの、厳密に言えば「現在でも完全に全線開通したわけではない」と捉える必要があろう。

幻の岩国延伸

 終点となる大竹JCTには、そこから岩国市中心街へと通じる「大竹・岩国道路」の延伸部分(イカの耳)が残されているが、この部分は別件で地域高規格道路を整備することが決まったため、その地にジャンクションは建設されない。よって、現状では一般有料道路と高速自動車国道との境目となっている。

利用者を混乱させないようにするために

 広島岩国道路はE2山陽道とは別の道路であり、厳密に言えば並行路線でもないため、本来は別々に案内しなければならないが、そうすると余計に混乱してしまうため、下記のようにルールを課して便宜を図っている。


入口標識にありがちな表現

通行料金

料金の額及びその徴収期間
(西日本高速道路株式会社・協定に基づく事業許可の変更 2018年3月30日改定分)

 料金区分は「普通車」「大型車」「特大車」の3種類のみとなっており、軽自動車・中型車も「普通車」枠で算出。一般有料道路なので、他の高速自動車国道と比べると、1キロ単価がかなり高く設定されている(普通車:約43円/1キロ)。但し、ETC利用時の場合は他の高速自動車国道と同じ料金水準に引き下げる政策を実施しているため、ETCに限り、擬似的な5段階算出となる

 広島岩国道路からE2山陽道へ乗り継ぎする場合は、広岩道の通行料金と別に、E2山陽道などの高速自動車国道が加算される。この時、広岩道を経由して広島・大阪方面と北九州方面を連続走行する場合、北を走る中国自動車道の通行料を計算し、最も安いと判断される場合にはその料金を優先的に適用する(ETC・現金等問わない)。 

参考文献

走行記録

下り行き(廿日市→大竹)


その1(廿日市IC~廿日市JCT)


その2(廿日市JCT~大竹JCT)

上り行き(大竹→廿日市)


その1(大竹JCT~廿日市JCT)


その2(廿日市JCT~廿日市IC)

そのほか

接続する他の道路

国道2号バイパス群

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