E11・E32 徳島自動車道

作成 2021年5月13日

 徳島自動車道(とくしま-じどうしゃどう)は、徳島県鳴門市にある鳴門JCTを起点に、徳島市・三好市などを経て、愛媛県四国中央市の川之江東JCTに至る高速自動車国道。徳島県北部を流れる吉野川の北詰と並走しており、川之江東JCTと接続したことで、四国島の県庁所在地を高速道路一本で連絡出来るようになった。

スペック情報

E11・E32徳島道あれこれ

E11・E56松山道(大洲以東)と含めた、四国縦貫道の一部


四国縦貫道のルーツ。1957年に策定された国土開発縦貫自動車道建設法の条文に基づいて製作。

 四国縦貫自動車道のルーツは、1957(昭和32)年に策定された「国土開発縦貫自動車道建設法」が根底にある。E19/E20中央道・E4東北道・E2A中国道などと同様、日本の国土を1本の高速道路で繋げるという構想だったため、四国島の場合は「四国自動車道」名義で県庁所在地間を仲良く1本の道路で繋げるという、至ってシンプルな基本計画線になる予定だった。しかし、実際に建設となると、松山⇔高知⇔高松間で2度も四国山地を貫く必要があり、建設上無理があることなどから却下。

 その後、1966(昭和41)年の国土開発幹線自動車道建設法ではルートが修正され、縦貫道は徳島と松山・大洲間を直線的に結ぶ形に変更し、残る高松・高知などの重要都市は四国横断自動車道でカバーする方針となり、現在に至る。要は、元から存在する国鉄(JR四国)路線沿いに高速道路を建設している

藍住インターでE11高松道に戻れる


藍住インターと板野インターの関係。殆ど隣り合わせのようなもの。

 藍住インターの北側にはE11高松道・板野インターがあり、その距離わずか3.5km程度。これは徳島インターを含めた徳島市~川之江方面のE32徳島道が先に開通し、その後、E11高松道が鳴門インターまで延伸するように計画されたことの歪み。E32徳島道が吉野川の北詰を通る一方で、E11高松道は引田インターからJR高徳線経由で板野町へ向かうルートを採用したことから、板野インターの設置場所がE32徳島道とほぼ近接する形になってしまった。

 一方で、徳島~鳴門に並行する国道11号は、終始交通量が多く、鳴門市と徳島県庁がある市街地との間は頻繁に混雑が生じる区間でもある。そのため、後付けで追加された徳島~鳴門は、実質的には国道11号のバイパス扱いであり、途中の松茂インターからアクセス可能な徳島空港への乗り入れや、南海トラフ沖地震などの巨大震災が発生した際、迂回路の拡充化により、人命救助や救援物資の輸送・生活再建などの目的があることから、極めて重要な路線と言える。


「こんなに近いなら、なぜ徳島~鳴門を作る必要があったのか?」という疑惑が出てもおかしくない。四国横断道としてのE32徳島道の存在が……???


実際に出たけど、E55南部道(四国横断道)と一体化することで、徳島・鳴門の連絡強化や徳島空港へのアクセス改善などの効力もあり、決して無駄ではないという結論から今に至ってる。まあ、複数の迂回路が出来て、リダンダンシーに役立っていると思えばどうってことないよ。インフラ整備は、感情論で語るべからず

高速道路ナンバリング

 徳島インターで高速道路ナンバリングが変わり、鳴門JCTから徳島インターまでは国道11号沿いを通るため「E11」、徳島インターから川之江東JCTまでは「E32」を割り当てている。徳島インターより西側は本来、吉野川沿いの国道192号に並行しているものの、ナンバリングのルールに基づき、井川池田インターで接続する国道32号を優先番号として設定したことから、並行国道と一致しない。

祝・4車線化

 開通当初から暫定2車線だらけで、追越が出来るのはインターチェンジやサービスエリア・パーキングエリアの前後区間などに限定されていた。その後、事故の多さなどを理由に、先手として土成インターから脇町インターの一部分における拡幅工事が行われ、2021年3月より運用を開始している。他の線区も今後10~15年内のスパンを掛けて拡幅工事を実施する予定で、対面縛りが原因で起こる速度低下・事故多発の問題も徐々に緩和されていく見通し。

走行記録

下り行き(鳴門・徳島→川之江東)


その1(鳴門JCT→徳島JCT)


その2(徳島JCT→川之江東JCT)

上り行き(川之江東→徳島・鳴門)


その1(川之江東JCT→徳島JCT) NEW


その2(徳島JCT→鳴門JCT) NEW

インターチェンジ

接続する他の道路

高速道路レポート

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