E23 名阪自動車道

作成 2021年9月22日

 名阪(ひがし-めいはん)自動車道は、名古屋市中川区にある名古屋西JCTを起点に、三重県北勢地方を経由して、津市の伊勢関インターに至る高速自動車国道。工業地帯の四日市・亀山を結ぶ幹線道路であると同時に、終点で接続するE25名阪国道とセットで阪奈地域とを連絡する大動脈となっている。

スペック情報

走行記録

上り行き(伊勢関→名古屋西)


その0(伊勢方面→伊勢関IC)


その1(伊勢関IC→四日市JCT)

名阪道あれこれ

「東」の文字が異様に小さい

 そのまま書くと「東名阪道」となり、東名高速っぽく思われて誤進入を来す恐れがあるため、標識の上では「東」の部分をワザと小さく表現することがお約束となっている。

昔は名二環の部分も「東名阪道」名義

 法律上の起点は名古屋市にある名古屋南JCT・ICであり、当時は東名高速・名古屋インター~(清洲経由)~名古屋西JCTの部分が先行して開通していたため、当該部分も東名阪道と名乗っていた。2011年3月に名古屋南JCT~上社JCT(名古屋インター接続)が開通した際、混乱回避と本来の計画に沿った名古屋環状道路の名称に合わせるため、名古屋南JCT~(上社・清洲経由)~名古屋西JCTは名古屋第二環状自動車道(C2名二環)に鞍替えされた

 但し、現在でも鞍替え後の起点である名古屋西JCTのインター番号は「23」を割り当てており、そこから番号が繰り上がるように設定されているため、昔のC2名二環に相当する部分を引きずっている。


全く別モノの路線を強引にE23東名阪道名義で通していたため、C2名二環として鞍替えするまでは、名古屋西JCTを軸に料金制度が異なっていた(名古屋~清洲~名古屋西は均一料金、名古屋西~伊勢関は距離別料金)。

亀山直結線(渡り線)の設置


連絡通路を作る前の構造


渡り線が出来た後

 E23名阪道は「近畿道・名古屋大阪線」の法律に基づいて道路整備が行われたため、亀山インターを過ぎると、近所にある関JCTを経てE25名阪国道に繋がっている。1970年に開業した当時は四日市~亀山が先行開通し、1975年には関JCTを中継する形でE23伊勢道が開通。この間、E25名阪国道を中継する必要があったことや、当時のE23名阪道において本線料金所を設置していたことなども重なり、料金所通過待ちを理由とした大渋滞が頻発していたという。

 これを解消するため、E25名阪国道への中継を省略できる「亀山直結線(渡り線)」が2005年に開通。一旦、E25名阪国道に下りる手間が省かれ、そのままE23伊勢道とE23名阪道を行き来できるようになったことから、亀山・伊勢関の各インターで起こる混雑は回避されている。同時に、亀山・伊勢関インターそれぞれに設けられていた料金所において、名古屋都心・四日市方面⇔伊勢志摩・尾鷲方面を連続走行する時に起きていた二重課金(2回料金所を潜る)の手間も解消され、連続した距離別料金制のもとで通行できるように改善されている。

E1A新名神の開通前

参考資料:「新名神・東環開通効果検討会議」において新名神高速道路・東海環状自動車道など の開通効果をとりまとめました
(中日本高速道路・国土交通省 中部地方整備局など 2020年4月7日付)

 亀山JCT~京都・大阪方面が出来る前は、E25名阪国道⇔名古屋都心へ向かう客層を中心に渋滞が発生し、亀山JCT開通後はE1A新名神からの流出車両がE23名阪道に流れ込んで、やはり渋滞が連発。2019年に四日市JCT~亀山西JCTが開通した後は、分散効果が発揮され、以前のような大渋滞は回避されている。

 そもそもE23名阪道は、元々が国道バイパスという経緯もあり、名古屋都心へ向かう高速道路でありながら明らかに設計規格が低く、渋滞の典拠となるサグや交通量増大を見越した拡幅を想定していない。加えて、E25名阪国道が無料であることや、名古屋都心と大阪都心との連絡にはE23名阪道を通る方が「安くて近い」。こういった状況も渋滞に拍車を掛けている。


E23名阪道は、昨今問わずに「渋滞」というしがらみ・ジレンマを一生負い続ける運命にある。しょうがないね。

接続する他の道路

高速道路レポート

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