福岡高速に「雲」という標識がある?

作成 2018年8月9日

西門橋交差点そばの隠れ名所

 博多区の高速環状線・千代~呉服町の道中には、「雲」と書かれた板が西門橋交差点のそばに設置されている。


国道3号旧道にある西門橋の上空を走る高速。ここを上に眺めると?


nimocaフェレット・SUGOCAカエルくん「ん?何か書いてあるぞ??」


「雲」だ!

「山笠」対策から生み出されたもの。博多っこでも分からないかも?

参考文献:福岡北九州高速道路公社40年史(福岡北九州高速道路公社)
p82-83「高速道路の桁に雲の銘板?」(平成元年・山本栄治)

 西門橋交差点の上空に設置された「雲」という板は、博多祇園山笠が深く関与している。元々、この地域がある千代地区は「千代流」が存在し、高架橋が架かることで「開通すると人や車が山笠(=神さま)の上を走るようになって、罰当たりだ」という横槍が入った。これに対処するため、仏壇や神棚の上に「空」「雲」「天」といった、上空には何も無いという意味合いを込めた漢字の板を設置して事なきを得ている(地元はそれでOKだったらしい)。誰のアイデアなのかは不明。

 西門橋交差点に限らず、石堂大橋交差点(昭和通り交差点)・千代3丁目交差点(明治通り・県道602号交点)の上空にも設置されているらしいが、今回の訪問では確認できなかった。どこにあると?


御笠川に架かる西門橋。右手に見える陸地が例の「博多の中心部」。


高速の開通が昭和40年代と首都高速と同期だったら、皇居そばの河川の水を全部抜いて首都高速を作るのと同様、
国道3号旧道の隣を通る御笠川の水を全部抜いて高速を整備。「雲」という板も無かったはずである。

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