日南線 志布志駅

訪問 2022年1月16日
作成 2022年9月11日


日南線 志布志駅

 志布志(しぶし)駅は、鹿児島県志布志市志布志町志布志2丁目に設置されている、日南線の駅。同路線の終点駅であり、かつてはここから国鉄大隅線・志布志線が分岐していた。

駅の情報

基本データ(無人駅)

駅スタンプ

駅名標

駅舎見学


駅舎を眺める。観光案内所が併設されているが、きっぷの発売は行っていない。
ちなみに、現在の駅舎は2代目で、以前は少し西寄りの場所に設けられていた。


ホームから終点を眺める。1面1線の単式ホームで、隣には留置線が2本ほど確保されている。


駅舎の目の前で車止め。宮崎・南宮崎から続いてきた日南線の末端である。


ホームから串間・日南方面を眺める。南寄りの場所に前述の留置線があるが、基本、使われていない。


南側は公園と空き地に転換されている。
以前はその地に日南線・大隅線・志布志線向けの車両基地があったという。


キハ40形と記念撮影。ココにYC1の投入は絶望視。

駅の近所


短命に終わった大隅線(+志布志線)。戦力外後の去蹴はショッピングモールに。

 旧・志布志駅があった場所はショッピングモールを兼用した多目的施設「サンポートしぶしアピア」が建てられている。同時に、戦力外→廃線後の代替交通となる鹿児島交通のバス停も整備され、国鉄3路線が分岐していた痕跡は限定的となっている。

国鉄戦力外通告
~廃線を宣告された路線たち~ 大隅線・志布志線

戦力外通告までの経緯

 元々、国鉄大隅線は鳴り物入りで開業した経緯があり、部分開業を繰り返して1972年9月に全線開業するも、既にこの地点で交通主体は自動車交通に切り替わっており、本数も1日10往復程度しか設定されないなど、鉄道に恵まれた環境とは言い難かった。加えて志布志⇔西鹿児島(鹿児島中央)の連絡は、一般的には桜島フェリーを連絡する方が圧倒的に早く、錦江湾沿いを迂回する大隅線は時短効果を発揮できる程の特性を持った路線とは言い難かった。

 また、志布志線に関しても、都城と志布志港の貨物輸送はトラックなどの貨物車に転換されており、戦力外通告前の1983年の地点で貨物列車が廃止されたことから、路線廃止は免れない状態だったという。存続運動の活動も虚しく、1984年6月22日の第2次特定地方交通線に指定(戦力外通告)され、1987年3月14日を以て全線廃止された

戦力外後の去蹴 

 鹿児島交通が受け持つ路線バスにおいては、国鉄末期のダイヤとほぼ同等の本数で運行されており、志布志⇔鹿屋・垂水は概ね1日10往復程度。志布志⇔都城においては、現在の曽於市大隅岩川地区と都城の連絡に関しては1日10往復程度だが、大隅岩川⇔志布志は1日4往復程度と、かなり厳しいダイヤに設定されている。自動車による広域交通は国道220号の改良化に加え、E78東九道(志布志⇔鹿屋串良・曽於弥五郎・国分・空港・鹿児島)に切り替わっており、廃線にする代替として東九道の誘致を自治体が強く求めている。


廃線から約30年という月日を経て、ようやく2021年に志布志⇔鹿児島の高速道路が開通したが、今後、志布志⇔宮崎の東九道が延伸・全線開通すれば、日南線の戦力外もより現実味を増すことを理解しなければならない。

JR九州レポート

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